ゆるいミニマリスト☻こはる日和

28歳二人暮らしのOL。多趣味にしては物が少なく、ミニマリストにしては多くの物に囲まれた"ゆるいミニマリスト"を目指す現在進行形の記録です。

多趣味のマキシマリストがゆるいミニマリストになるまで

貧乏性で物持ちがよく、もらったものを捨てられない性格から

昔から家には物があふれていました。

流行りのゲームやおもちゃをすぐに

買ってもらえるような家庭ではなかったので、

振り返ると、物が多すぎる家庭ではないはずだったと思いますが、

両親も私もものづくりが好きで、既製品のおもちゃよりも

作って遊ぶようなおもちゃやそのための材料など、

趣味のものであふれた家庭でした。

既製品のおもちゃも、使わなくなったものでも、

まだ使えるものを捨てるという選択肢がなかったのだと思います。

 

物を減らそうと思った一番最初は母が「ミニマリスト」という

言葉と存在を知り、母に物を減らすことを勧められたことでした。

実際に自発的に動き出せたきっかけは、

ある出来事を経験し、身軽に生きたいと思ったからでした。

 

昔の話から、経緯をまとめておこうと思います。

物心がついた頃から、最新のゲームは買ってもらえないけれど

一つのものを大切に使い続けることを両親も私も望んでいること、

両親も私も材料から何かを作り出すことが好きだと分かっていました。

 

良くも悪くも物を大切にし続け、

中学生になっても捨てられない性格はそのままで、

幼少期に作った紙作品などは処分していても

友達にお土産でもらったキーホルダーなど、

開けていないもの、開けただけのもの、一時期つけていたもの、

お揃いで買った文房具やアクセサリーやキーホルダー、

お土産でもらったり買ったかわいい缶ケース、

この頃から熱中し始めていたV6グッズなどで

物が更に増え始めていました。

 

高校生になってからはネイルにはまりマニキュアを大量に持ち、

友達と遠くへ遊びに出かける機会も増えて

服やバッグや小物も自由に買って増えていくようになりました。

もちろんV6グッズは更に増えていました。

部活と勉強も忙しく、部活と勉強道具も多く持っていたので

部屋に物が多いのは仕方がないと思っていました。

趣味のものやもらったもの、おもちゃなどが多い

という自覚は、この頃はありませんでした。

 

ただ、昔から綺麗好きだったので、

物を積み上げたり乱雑に置くことはしておらず、

クローゼットにしまいこんだり、

勉強机や棚にきれいに並べて収納していました。

上手く収納していたこともあるのか、

物が多い自覚がありませんでした。

 

大学も実家から通っていましたが、

通学時間が長く、平日は朝早く出かけて夜遅く帰り、

週末しかバイトができなかったので

家にいる時間は少なくなりました。

自分で稼げるようになったことと

制服がなく毎日私服を選ぶ必要があったので

バイトで得たお金は服や小物に充てて多く持つようになりました。

この頃は同じ服・同じコーディネートで

大学に行くことにかなり抵抗があり、

それを避ける為には質より量だと思い

セールの服を買うことが一番だと思っていたことを覚えています。

他人と差をつける為に帽子やストールなど

小物も多く持つようにしていました。

 

同じメンバーで進級していくこれまでと違い、

新しい人間関係を作らないといけないプレッシャーから

おしゃれに思われないといけないと思っていたのだと思います。

 

その頃に母親がミニマリストという言葉を知り、

私の部屋も物を減らした方がいいと言うようになりました。

物が増えている自覚はありましたが、

全て必要な物だと思っていたことと、

家にいる時間が減ったことで手を付けられていませんでした。

必要な物だと思っていたので、減らしたいとは思わず、

寧ろ収納場所が少ないので一人暮らしをしたら

衣装部屋が欲しいと思っていました。

 

自発的に物を減らしたいと思ったきっかけは

その後社会人になってからで、二つあります。

一つ目は社会人になってから学生時代の友人にいじめられたこと、

二つ目は大切な友人を亡くしたことです。

 

一つ目のいじめによって学生時代の思い出を全て消したくなりました。

ずっと続く友人関係だと思っていた為

縁を切って立ち直るのには時間がかかり、

少し立ち直れた後も、どうしても「あの頃は楽しかった思い出」

と割り切って思い出の品を残すことはできず、

思い出すきっかけになるもの、関連するものを

全て処分することにしました。

具体的には一緒に写っている写真やプロフィール帳、

プリクラ、手紙、お揃いの文房具やキーホルダー、

スマホの中の写真などを処分しました。

連絡先も削除し、TwitterInstagram、LINEの

SNSも全て削除しました。

 

始めは精神的に辛い断捨離でしたが、

仕分けをして処分した時には達成感や清々しい気持ちになりました。

SNSはいじめと直接関係のない人との

繋がりも絶つことになりましたが、

いじめに関係した人と縁を切れたことと

物理的に物が減ったことから得られたと思います。

 

この達成感から、もう少し断捨離しようと思い、

もう見返さないであろう教科書や成績表も処分することにしました。

 

嫌な思い出に関するものを断捨離した後、

嫌な思い出ではなくても

もう見返さない・使わない物を断捨離できるようになりました。

物が減っていくにつれて不要な物の判断が

速くできるようになっていくことを実感しました。

この基準で仕分けをした結果、学生時代の物はほぼなくなり、

今も仲が続いている人との思い出の物と

小中高大学それぞれの卒業アルバムのみになりました。

 

物が減り部屋が広く感じるようになりつつある頃には

趣味の道具も持ちすぎていると感じ始め、

まずは確実に使わないものを減らすことにしました。

かわいい、何かに使えそうという理由で持っていた空き箱、

固まりつつあるマニキュア、使っていない文房具など、

ハードルの低いものから断捨離していきました。

 

捨てることに罪悪感を感じていましたが、

使わずに置いておくことの方が

物が役割を果たせないと感じるようになり、

断捨離の基準を「使わないもの」ではなく

「今後も使いたいものを残す」ことにしました。

無理に減らしていくのではなく、

例えば100本以上持っていたマニキュアを一つ一つ手に取り

「固まっていないので使える」ではなく

「使いたい色、物」を残すことにしました。

 

全体的に物を減らせるようになりつつある中、

実家を出て一人暮らしを始めました。

一人暮らしの家では初めからミニマリストとして

生活することを目指そうと思い、

まだ実家で断捨離の途中でしたが、必要な物を厳選して

一人暮らしの家に持って行き生活を始めることにしました。

親から実家を物置にしないでほしいと言われていたこともあり

実家との距離は近かったので、

しばらくは一人暮らしをしながら実家の片付けをしたり

必要なものを実家から持ってきたりをしていました。

 

そんな中で二つ目のきっかけとなった友人の死がありました。

これについては割愛しますが

自分のこれからの生き方を考えるきっかけにもなりました。

これまでに自然災害や続くと思っていた仲の縁切りや

応援していたグループの解散など、色んなことから

当たり前はないと思う出来事を見たり経験してきたはずなのに、

身近で大切な人の死によって、漸くしっかりわかった気がしました。

 

自分にとっての悪となることに割く時間、

人間関係、物をできるだけ断捨離し、

本当に大切にしたいと思うもの、大切にできる範囲のもの、

人間関係、時間を精一杯大切にして

過ごしたいと思うようになりました。

 

いつ何が起こるかわからない為

自分が自分のことをできなくなる時、いなくなる時に

できるだけ周りの人を困らせたくないこと、

推しのグッズも、自分が把握・管理できる

範囲の物を大切にしたいと思うようになりました。

持つ物も保管するだけではなく、

その用途で使ってなんぼだと思うようになりました。

 

変わりつつあった価値観が、自分の軸になったように感じました。

そこからは人間関係、趣味の道具、洋服など、

全ての分野の持ち物を徐々に見直し、

時間をかけてじっくり考えながら断捨離していきました。

買い足すものもこれまで以上に吟味して購入するようになりました。

 

断捨離の基準が「まだ使えるもの」から「使いたいと思うもの」になり

服は「質より量」だった価値観から

「知り合いに会っても堂々としていられるもの」に変わり

その後「自分にとって一軍のもの」になっていきました。

 

今も仲が続いている人との思い出の品も、

手紙などは見返すこともない為処分しました。

写真はデータで残し、お揃いのキーホルダーも、

付けないものは処分しました。

仲が続いている人との縁は、お揃いの物など形がなくても

お互いに大切に想い合えれば縁は続けることができるので

縁を大事にしようと思うようになりました。

 

断捨離の基準は物によって違い、

断捨離が進むにつれて基準は何度も変わっていきました。

一度断捨離が終わった分野の物でも、もう一度見直す頃には

また断捨離するものが出てくることは今でも何度もあります。

 

自分の価値観が変わり軸ができたことで、

溢れていた物が厳選され、

趣味の範囲は広がり物も増えましたが

我慢することなく楽しめるようになりました。

 

特にSNSの断捨離、人間関係の見直しによって

知り合いのSNSを見て勝手に落ち込んだり自分を下げたり

あまり気の乗らない人との食事なども断捨離することができました。

私の場合は「見えても気にしない」「考えない」ができない為

もし会えば仲良く話す人ですら連絡先を残すことができず

自分から会いたいと思う人の連絡先しか残せませんでしたが、

きっとここまで究極に人間関係を狭めてしまわなくても

上手く生きられる方法はあると思います。

 

私は不器用で、スーツケース一つで引越しができるような

持ち物も気持ち的にも身軽なミニマリストではありませんが、

大型家具以外は自分の車で引越しができるほどには

荷物が少なくなり、趣味も楽しむことができる

「ゆるいミニマリスト」になることができました。

 

今もまだ買い替えたいと思いつつ

持ち続けてしまっている物があり、

もしかしたら中には存在をすぐに

思い出せない物もあるかもしれません。

洋服の見直しが終わり一軍だけになっても

数日後にもう一度全ての洋服を見たら

処分する服が出てくるかもしれません。

 

このラインナップから変わることはないだろうと思っても

時間が経つと見直して断捨離と買い替えを繰り返していますが、

常に何かを減らしたいと思い、

捨てたいもの・買い替えたいものを探しているような

断捨離が目的であることはなくなりました。

 

断捨離が目的ではなく手段になったことを実感できてからは

人より多く物を持っていても

今の自分にとっては必要なものだと割り切れるようになりました。

この考え方はマキシマリストに戻る可能性もありそうですが、

そこには戻らずに適正量を保てる自分の軸は持っています。

 

結局のところは自分の適性量と断捨離の基準次第ですが、

マイルールを持って、時には自分を甘やかしながら

縛りすぎずに生活していくことだと思いました。

私の断捨離のやり方はある程度先の日付で目標時期は決めますが、

数日でこの部屋・この分野を完全に断捨離するということはせず、

調子が出てきたらあれこれ見直しをしますが、

基本的には気になったところを暇を見つけて

長期的に断捨離を繰り返し完成させています。

 

実家を出て一人暮らしの家からも引越した今、

実家に置いているものは親の希望で置いてある卒業アルバムくらいで

今の家には「置いてあるだけのもの」はほぼありません。

季節外の服と日用品のストックくらいだと思います。

二人暮らしを始めて家は広くなりましたが、

収納場所があるからと言っていたずらに物を増やすことはせず、

ミニマリストではないパートナーの生活には干渉し過ぎず、

お互い快適に生活できる今の状態を

これからも続けていきたいと思います。